オクトパストラベラー2がだいぶよかったので感想を書いておく
オクトパストラベラー2がだいぶよかったので、遅ればせながら感想をば。
レビュー然としたそれっぽい記事やブログはいっぱいあるので、おれはもう少しスモールな感じで書こうかな。
いまさらネタバレ注意しなくてもいいとは思うけど、念のためなるべく回避しようと思う。
まず前作はストーリークリア済み、裏ボスは強すぎてあきらめた。
大陸の覇者はやってない、ソシャゲ苦手なので。
前作は個人的には60~70点くらいで、おもしろいけど痒いところに手が届かないゲームって印象だった。
おれはなんだかんだ言ってスクエニのRPGが好きだし、HD-2Dの手法にはまんまと心を掴まれてるので、オクトラ2には結構期待してた。
結論、ほんとにおもしろかった!!
積極的に粗探ししなければ、基本的には手放しで楽しめる内容だった。
総論から話そう。
オクトラシリーズは8人の主人公がいて、それぞれのストーリーを好きな順序で進める。
8人主人公とは言うものの、この8人でパーティーを組むので、全員が主人公であり全員がサブキャラでもある。
そして各々のストーリーは完全に独立していて、例えばキャラ①のストーリーには残るキャラ②~⑧は全く関与しない。
通常のRPGなら、共通の志や目的を持つ者同士が運命的な出会いをして、ともに旅をするのが定石。
その点、オクトラはふわっと出会ってふわっと仲間になって、肝心のストーリーにもお互い出てこないので、それを知らずに身構えてると肩透かしを食らう。
前作はこれがほんとに顕著で、簡単に言うとキャラ同士の絡み、いわゆる"仲間感"がとにかく薄かった。
今作ではこの点に改善が見られ、要所要所でキャラ同士の会話が挟まれるようになった。(相変わらず各自のストーリーには絡んでこない)
また、特定のペアによる『クロスストーリー』なるものも追加され、RPGに求める"仲間感"はちょっとだけ担保された。
これでも物申したい人はいるだろう。
あの8人がいっしょに旅してる様子が見たいんだよね、わかるよ。
欲を言えば、各自のストーリーで影響し合ったり、旅してる生々しい(?)描写があったらもっと嬉しいなって感じ。
でもおれがそこまで不満を抱いてないのは、各自のストーリーがそれだけで十分おもしろかったから。
シリーズ未プレイの人はHD-2Dのグラフィックから柔らかい印象を持つだろうけど、オクトラって結構シリアスな話が多いんだよね。
今回も前作に負けず劣らずだいぶ暗くてドロドロした話ばっかりで、下衆なおれは終始ワクワクでした。
でもさ、冷静に考えるとさ、出会いなんて案外大したことないじゃん。
もしかしたらスゲー仲良くなれる相手かもしれんけど、出会い自体は当たり障りのない感じだよ実際。
そんで出会ったやつがめちゃ重い過去を背負ってて、その因果を断ち切るためにがんばってたらさ、もう見守るしかないよね。
きのうきょう出会ったくらいのやつが首突っ込めるような空気じゃないもん。
そういう意味ではあのキャラ同士の絶妙な距離感はかなりリアルなのかもしれん。(というオクトラ好きによる都合のいい解釈)
バトル(システム)もよかった。
オクトラには『弱点』と『ブレイク』と『ブースト』って要素があって、これがおもしろいんだよね~。
カジュアルな駆け引きというか、ちょっと考えながら戦うんだけど、その具合がちょうどいいんよ。
今回は2倍速も用意されてて多少快適になったね、たまに発生するキャラ同士の掛け合いも悪くない。
あと前作では有限だった捕まえた魔物の『けしかける』回数を撤廃したのは英断。
そういえば、『導く』とか『誘惑』で引き連れた町人をバトルで召喚する『加勢』まじで一回も使わなかったな...
ジョブとかサポートアビリティとか語りだすとキリがないんだけど、とりあえずジョブで切り替わるみんなの衣装がどれもかわいい。
オクトラはバトルに何の不満もないし、むしろバトルが楽しいRPGなので、探索が苦じゃないってのは大きい。
あと前作は後半のレベル上げがしんどくて大変だったけど、今回はレベルもだいぶ上がりやすく感じた。
次にサイドストーリー、いわゆるサブクエなんだけど、おれはとにかくこれを褒めちぎりたい!!
スクエニはサブクエ作るのが下手(おつかい)なんて言われるけど、オクトラ2はうまいことやってるよまじで。
実際、どんなゲームでもサブクエがおつかいっぽくなるのはしょうがないんだよ。
本筋とは直接関係ないし、何の思い入れもないモブの頼みとか、報酬なけりゃやる意味ないっしょ。
ところがオクトラ、村人や町人の素性を調べる『フィールドコマンド』ってのがあって、これを使うとその人がどんな人間なのかわかる。
一秒前まで何の変哲もなかったモブが、急にそれぞれの事情や背景を抱えた"生きたNPC"になる。
彼らにも彼らのストーリーがあるのだ。
だからこそ「サブクエスト」ではなく「サイドストーリー」なんだろうな、と。
プレイヤーに対する動機づけもうまいし、最初から最後までの導線がきれい、そして地味に難しいやつもある。(あとゾッとする怖いやつも...)
これはメインストーリーにも言えることだけど、オクトラには"語られすぎない美しさ"みたいなものがある。
昔のガチ2DのRPGでは技術的に制限されていた情報量から、プレイヤーは自分の想像や妄想であることないこと補完するしかなかった。
オクトラはHD-2Dであることを利用して、この情報量の制限を疑似的に演出することで、おれたちの想像力を刺激してくる。
これは1から100まですべて表現「できてしまう」昨今のAAA級タイトルでは失われた文化かもしれない。
与えられることに慣れて自分から探さなくなった、おれみたいなダメ人間にはいい勉強になりました。
ここまでは総論だったので、最後は各論。
キャラクターみんないい。
これは前作もそうだった。
どのキャラも好きになる。
念願のフルボイスに感謝。(これ大事)
ゲーム最初に8人の中から主人公を選択するんだけど、おれはオーシュットを選んだ。
というのも、悩んでる人向けに公式が出してる心理テストみたいなものがあって、それをやったらあなたにはオーシュットがおすすめと言われたから。
結果、オーシュットでよかった。(どうせ全員のストーリーやるから主人公要素はほとんどない)
じゃあなぜオーシュットでよかったのか、それはオーシュットがぶっ壊れレベルでクソ強いから。
前述したように魔物を『けしかける』が回数無限になったことで、攻撃の手数が段違いに増えた。
あとオーシュット自体もめちゃ強アタッカーなので、『底力』であらゆる敵を一掃できる。
オーシュットにサポアビ「いきなり底力MAX」をつけて、商人からBPパサーでBP最大まで水増しして、開幕即チート級の魔物を『けしかける』or『獣の爪』の連携が強すぎてバトルで苦戦することはほとんどなかった。
ここにテメノスとソローネを編成して時間帯を夜にすればもう勝ち確。
ゆら帝もびっくりな夜行性の生き物4匹の誕生である。
あとオーシュットの声かわいい。(クリアしてわかったけどCV平野綾でした)
おまえオーシュットの話しかしてねーな⁇
ソローネも最高、かっこいい女。動物好きなところもかわいい。
後半はウェポンマスターで最強火力を担当してもらいました。
テメノスもいい味出してるね。ソローネとのコンビもいい。
後半は祈祷師でパーティーの回復+サポートを担当してもらいました。
属攻スゲー高かったからもっと魔法アタッカーとしても活用すればよかった。
でも祈祷師テメノスがかわいかったので無理でした。
パルテティオいいやつ。声が腹立つけど。
後半は魔導士だったけどほとんど商人のアビリティしか使わなかったね。
おまえとオーシュットのコンビネーションは強すぎた...
肝心のオーシュットは発明家。
理由: 発明家衣装のオーシュットが死ぬほどかわいかったから、以上。
あとの4人はラスボス目前までは申し訳程度にしか使わなかった。
でもこのオクトラというゲーム、ラスボスと裏ボスは8人全員で戦うことになるので、最後はある程度レベル上げをしないと苦しくなる。
とはいえみんなストーリーおもしろいし、どのキャラも好きだよ。
ただやっぱり自分の戦い方が確立されちゃうと、8人バランスよく育てるの難しいんだよね。でもがんばった。
そんで前作ではあきらめた裏ボスに挑んだ。
最初は倒さなくてもいいかな~なんて思ってたけど、やってるうちにオクトラ2がどんどん好きになって、完膚なきまで遊び倒すと決意した。
いや~~~~~~~~~~~~強かったね。
裏ボスに関してはちゃんと考えて戦わないと、ほんの小さな判断ミスが全滅に直結するバトルだった。
何度も死んで、
何度も軌道修正して、
それでも勝てなくて、
おれは、
やっと、
真実に、
たどり着いた...
「異邦の暗殺者さんたち!!やっちゃってください!!」
商人3人体制で金に物言わせてあらゆる困難を傭兵さんたち(異邦の暗殺者9割、獣人1割)にぶち壊してもらいました。
勝ちゃァいいんだよ勝ちゃァ!!
...あのときおれの中には『暗黒』が宿っていたのかもしれない...
えー話がそれましたが、無事に裏ボス倒して全実績解除して、オクトラ2しゃぶり尽くしました。
ほんとに楽しかった!!
おもしろかったというより楽しかったな~。
とても素敵な国産RPGを作ってくれた、スクエニもまだ捨てたもんじゃない。
この感じだとオクトラ3も期待していいんですよね⁇よろしくお願いします。