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大丈夫、世界はまだまだ面白くなる

『FF7リメイク』の再解釈から生じた不純物と未知の旅

はじめに

僕は『FF7』が好きだ。

FFシリーズの中でも、9と6に次いで好きなタイトルだ。

小さい頃、父親がプレイするのを隣でアルティマニア片手に眺めていた。

これが初めて触れる『FF7』であったなら、僕はきっと何も思わなかっただろう。

ということで、今回は『FF7リメイク』(以下、FF7R)について話したい。

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とんでもグラフィック

発売前から話題になっていたが、やはりグラフィックは素晴らしい。

特にエンディングの本気度は尋常ではない。(録画禁止区間につきスクショなし。)

通常プレイ画面に関しては、『The Last of Us Part Ⅱ』には見劣りするが。

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セフィロス様のご尊顔を拝めるだけでもプレイした甲斐があるというものだ。

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お馴染みの召喚獣たちも壮麗に仕上がっており、往年のファンも満足である。

僕の大好きなイフリート御大もシリーズを重ねるごとにかっこよさが増している。

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「ミッドガル脱出」までを収録した分作

ご存知の通り、本作は原作でいうところの「ミッドガル脱出」までを描いた分作第一弾である。

これには各方面から批判が相次いだが、僕は別に何とも思っていない。

膨大なボリュームになることは想定内だし、事前にアナウンスもされていた。

(全体で何部作になるか想像もつかない、という制作陣のコメントにはそれはさすがにダメだろと思ったが。)

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どうしても解せない

では、僕はなにが解せないのか。

それは、本作の内容が明らかな「水増し」であるからだ。

あまりにも無意味なサブクエスト、"ただそこに存在するだけ"の建物やオブジェクト、アバランチメンバーとのエピソード、一本道で冗長なマップ、いずれも迷惑で不必要。

極端なことを言えば、新キャラだっていらないのだ。

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ここではっきりさせておきたいのは、「掘り下げ」と「水増し」は違う

例えば、二度目の魔晄炉爆破ミッションの際、クラウドだけ伍番街に落下する。

ここでエアリスと再会し、何やかんやあってティファ、そしてバレットたちと合流するわけだ。

このとき、原作も本作も落下したクラウド視点でストーリーが進行する。

「一方その頃…」という形で、残されたメンバーがどのように魔晄炉から脱出し、なぜウォールマーケット潜入や神羅カンパニー襲撃に至ったのか、そういう"原作では描かれなかった部分"にフォーカスすることが「掘り下げ」ではないのか。

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七番街スラムの水道のフィルター交換?いらん!

ジェシーの母親の特製ピザ?魔晄中毒で寝たきりの父親?いらんいらん!

エアリスが子どもの頃から使ってるという道に巣食うモンスターと盗賊、お前は普段どうやって通ってるんだ。

そこに住む人々や一見活気ある街並みが『龍が如く』っぽいとも言われたが、龍が如く』に謝れ!あっちはちゃんと店に入れるし、人も街も"生きてる"んだよ。

オープンワールドではないためしょうがないかもしれないが、マップもひたすら一本道でFF10』に逆戻りしたような感覚になった。(道中の退屈さで言えば『FF10』より劣悪だが。)

女装イベントで華麗に踊るクラウドを見て普通に引いてしまった。

ロードを簡略化するためとはいえ、徒歩を強制されたり狭いところをゆっくり進むのはテンポを殺している。(カットシーンで見せた跳躍力はどこへやら。)

などなど、リメイクというものは再解釈からの再構築であるため、原作と仕様が異なるのは理解できる。

それにしてもだ、明らかな不純物やプレイヤーの士気を下げる仕様に関してはもう少し熟考してほしかった。

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バトルシステム

今回のバトルシステムは結構好き。

昔のターン制も落ち着いて考えられるけど、リアルタイムで展開するバトルはハラハラドキドキで楽しい。

しかもキャラクターがそんなに強くない上に、レベル上げが面倒(雑魚敵が無限湧きしない)なので、どのバトルも緊張感がある。

ただ一つ、ブリザドお前仕事しろ

美人は三日で飽きる

FF7Rはティファとエアリスの美貌をもって成立していると言っても過言ではない。ジェシー派?ピザでも食ってろ。

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しかし、飽きる。

ストーリー進行において、あまりにもティファとエアリスの占める割合が大きすぎてさすがに飽きる。

ティファとエアリスが絡むシーンは貴重(?)なので、そこを膨らませてくれるのはありがたいけど。

いつしかハーレムみたいになったのはちょっと嫌だった、ハーレムもの嫌いなので。

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あとね、これは13年前のゲームをリメイクしたことによる弊害として、女性キャラクターの言動や仕草が「おっさんの思い描く美少女」みたいで終始気持ち悪かった。

ある程度は古臭く感じるのはしょうがないが、グラフィックが向上したことによってそれが誇張されたように感じる。

関係ないけど、同じく娘がいる身としては、マリンが愛おしくて仕方ない。

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腐っても『FF7

冒頭にも書いたが、これが初めて触れる『FF7』ならすんなり受け入れたかもしれない。

いかんせん、"あの"大作をリメイクしたという高いハードルゆえの不満である。

しかし、そこは腐っても『FF7』、普通に面白いことに変わりはない。

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リメイクされたことでアバランチのテロリストとしての危険性と一方的な正義感、ウォールマーケットの生々しさ、神羅カンパニーの強大さ・凶悪さなど、一層のリアリティを帯びた部分も数多くある。

おかげでRPGに求められる没入感としては申し分なく、ただそれらを阻害する粗が目立ってしまったという話。

あとはみんな大好きタークスが安定のかっこよさで惚れ惚れする。

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謎エンディングと次回作以降の展開

本作はミッドガルという限られたエリア内でのストーリーだった。

しかし、第二弾もしくは第三弾以降はおそらくオープンワールドになる。

そうなったとき、FFシリーズの持つ底力と『FF7』の持つ世界観が化学反応を起こすと信じている。

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仲間も今回はぎりぎりレッドXIIIまで登場(プレイアブルではなくあくまでゲスト扱い)したが、ケット・シー(カットシーンで一瞬登場)、ユフィ、ヴィンセント、シドも待っている。

ここから壮大な旅が始まるわけで、僕らファンの期待は今まで以上に大きいものになっている。

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しかしながら、原作プレイヤーなら混沌を極める謎エンディングであった。

セフィロスとエアリスの発言から察するに、まるで原作とは異なる未来が待ち受けているようにも受け取れる。

また、スピンオフ作品『クライシスコアFF7』をプレイした人間としては度肝を抜かれる、まさかのザックス生存説

エアリス死亡ルートらしき映像が一瞬映し出されるものの、まるでそれを白紙にするかのような演出もあった。

"運命の番人"ことフィーラーなる新要素も登場したため、定められた運命(既定路線)を変えることになるのかもしれない。

いずれにせよ、次回作以降が非常に楽しみである。(同時にちょっと怖いけど。)

余談

僕は『FF9』が一番好きなので、もしリメイクされれば水増しだろうが何だろうが問答無用で購入させていただきます!!!!!!

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