『FINAL FANTASY XV』は傑作になるはずだった悔し涙のRPG
遅ればせながら『FINAL FANTASY XV ROYAL EDITION』(以下、FF15)をプレイしました。
はっきり言って評判の悪い本作ですが、かくいう僕もホストみたいなルックスに嫌悪感があってずっと食べず嫌いをしていました。
今回はそんなFF15に対する率直な感想を書きたいと思います。
めんどくさいのであらすじとかは省略します。
総評
先に結論から言いますと、意外と面白かったです。
その上で言いたいのは、FF15は説明不足がすぎる作品ということ。
もっとストーリーを丁寧に作り込んでいれば傑作になれたはずです。
とても惜しい、もったいない、というのが僕の素直な気持ちです。
世界設定
これはなかなか好きです。
「帝国」「魔導」「機械」などはFF6を彷彿とさせます。
「星の病」「ルナフレーナ」などはFF7を彷彿とさせます。
「父子の絆」「凪」などはFF10を彷彿とさせます。
なんと言いますか、いかにもFFやってる感があります。
国もルシス王国、ニフルハイム帝国、帝国属州テネブラエというわかりやすさ。
しかもここに戦争、停戦協定、政略結婚、裏切り、復讐といった最高のシナリオが用意されているわけで、プレイヤーの胸が躍らないはずがありません。
キャラクター
主人公と仲間以外のキャラクターは総じて好きです。
仲間は最初からいるグラディオラス、イグニス、プロンプトの3人だけです。
ストーリー上の理由はあるにせよ、これに関しては普通に残念でしたね。
でも最初は苦手だったホストみたいなルックスもどんどん慣れてきて平気になりました。
ルナフレーナしかり、アーデンしかり、アラネアしかり、みんないいですよ。
この世界で浮いているのは主人公と仲間だけですね、浮きまくりです。
バトルシステム
基本的には好きです、癖になります。
魔法がMPではなく消費タイプになってるのはFF8を彷彿とさせます。
種類もファイア、ブリザド、サンダーの3つしかないのでシンプルですね。
ノクティスのシフトブレイクもかっこいいです、飛びまくりです。
回復手段は主にポーションです、回復量が多いので終盤まで活躍します。
あと、ボス戦では仲間3人はすぐ死ぬのでほとんどノクティスのタイマンになります。
そもそもいてもいなくてもわからないくら貢献度が低いので大丈夫です(何が)。
巨大な敵と戦うときのわくわく感はすごいです、まるでスタイリッシュなモンハンです。
あと、懐かしい敵とかが最新のグラフィックで3DCG化されてるのは往年のファンとしてもグッときますね。
キャラクター育成
これはおおむね満足です。
獲得した経験値はホテルやキャンプで「宿泊」することで初めて精算されるのも面白かったです。
アビリティはFF10のスフィア盤っぽくて楽しいです。
まあ、育てたところでボス戦ではすぐ死んじゃうのであまり意味はないですけど。
不満、疑問、その他ネガティブな感想
前のブログで「ネガティブはいらない」とか言ってたくせに早速矛盾する男。
でもこれは文句ではなく、あくまで感想の一環、プレイヤーの嘆きであるということでご容赦願います。
一言で言えば、とにかく説明が足りませんよスクエニさん、というお話です。
■ 戦争に気づかないノクティス王子一行
主人公たちはテネブラエの令嬢ルナフレーナとの結婚式のために首都インソムニアを後にします。
しかし、出発早々で車がガス欠を起こし、数キロ離れたハンマーヘッドにたどり着きます。
そこからまた数キロ離れたガーディナ渡船場に移動して、ここでルシス王国がニフルヘイム帝国に裏切られ、首都インソムニアで戦争があったことを知ります。
いや、さすがに気づくでしょ。
■ 旅の目的がすり替わる
前述の戦争でルシス国王であり父親のレギスが戦死し王都は没落、クリスタルも奪われてしまいます。
そして、戦争を生き延びたコル将軍から「歴代王の墓を回ってファントムソードを集めろ」と言われます。
まあ、確かに今の俺たちじゃ帝国に勝てないしな、ということで車を走らせます。
しばらく旅を続けているとノクティスは頻繁に頭痛に襲われるようになり、突如現れた謎の男(正体は帝国宰相であるアーデン)に誘導され、頭痛の原因である巨神タイタンのもとを訪れます。
そこでノクティスは「六神(いわゆる召喚獣)の力」を手に入れるよう言い渡され、六神巡りの旅に出ます。
あれ?ファントムソードは?
■ 宿敵である帝国の人間と親しく振る舞う
旅を進める中で、帝国宰相のアーデンや帝国准将のアラネアたちと出会います。
激情家のノクティスなら、たとえ傭兵のアラネアだとしても帝国の人間と知れば即座に斬りかかってもおかしくないのに、普通に話したり一緒にダンジョンを攻略したり、謎の懐の深さを見せます。
あげくにはアイテムとか武器を売ってもらったっり、目的地まで飛行艇で送ってもらったり、至れり尽くせりです。
どういう喜怒哀楽?
■ ルナフレーナが殺される理由がない
ノクティス王子の婚約者であるテネブエラ令嬢のルナフレーナは、リヴァイアサン召喚の際にアーデンに刺されて海の底に沈んでいきます。
「シガイ」の原因である虫によって不老不死となったアーデンは、穢れた存在としてクリスタルに拒否され、王座に就けなかった過去を持ちます。(しかもそれを明かされるのは最後の最後)
そんなアーデンの目的はルシス王家を未来ごと滅ぼすことであり、そのためには六神の力を得た状態の完全体ノクティスを殺すことで目的は達成されます。
ルナフレーナは神凪として、六神に対して王子に力を貸すよう誓約する役割を持ちますので、アーデンの目的達成にとってルナフレーナは好都合な存在であり、それなのに六神巡りもこれからというタイミングでアーデンはルナフレーナを刺殺します。
もしかすると、すでにルナフレーナは六神との誓約をすべて済ませていて実質的にはもう用済みだったのかもしれませんが、それにしても説明が足りません。
■ いつの間にか壊滅する帝国軍
初登場時は七武海のような怪しいオーラを放っていた帝国軍幹部たち。
これは熾烈なバトルが待ち構えているな、と思っていたらいつの間にか全員死んでいました。
そりゃないぜ!
■ 「光耀の指輪」の扱いが雑
かつて六神が作りだし、ルシス王家に代々伝わる指輪。
ルナフレーナが死に際、ノクティスに託します。
しかし、ノクティスはその重みを背負う決心ができず、ずっと指にはめられませんでした。
その意気地のなさを仲間に叱責され、ノクティスのうじうじタイムはしばらく続きます。
その後、アーデンの策略により仲間と離ればなれとなり、武器も魔法も使えない状況に陥ります。
そのとき、ノクティスは逃げ込んだ部屋で「しょうがねえ」みたいな流れで指輪をはめます。
そりゃないぜ!(2回目)
■ ファントムソードとは
序盤で旅の目的となる、歴代王の墓に安置されたファントムソードは13本あります。
一瞬で旅の目的から関係なくなりますが、中には律儀に集めた人もいるでしょう。
僕はというと、クリア時点で9本しか持っていませんでした。
しかし、なんということでしょう!
ラスボス戦のカットシーンでなんとノクティスが13本のファントムソードで戦ってるじゃありませんか!
僕の知らない間に集めててくれたんだね!ありがとう!
■ 10年の眠りにつく主人公
前述の指輪に力を蓄えるため、真の王となるため、10年の眠りにつくようバハムートに諭されるノクティス。
そこに王たる者の人間的成長や能力向上などなく、マジで10年眠るというパワープレイ。
しかも、眠りから覚めたノクティスは口調も王様っぽくなっており、自覚や覚悟が芽生えています。
10年といえどゲーム内で数分のカットシーンを挟んだだけなので完全にプレイヤー置いてけぼり。
よっぽど強くなったのかと思いきや変わったのは見た目だけ。
っていうか、マジでファントムソードって何だったんだ。
あと、お願いだから10年後のシドニーとかイリスとかアラネアも登場させてくれ。
■ 不明瞭なバックボーン
これはほとんどの主要キャラクターに通じていえることですが、もっとバックボーンを説明してほしい。
アーデンの復讐の動機はルシス王国の初代国王までさかのぼるわけだし、プロンプトがニフルハイム帝国出身だったという衝撃の事実も流されて終わるし、グラディオラスとイグニスに関してはよくわからない。
ゲームにおいて没入感や感情移入を深めるためには、キャラクターのバックボーンは重要な要素です。
そこをないがしろにされると感情が追いつかないというか、「そうですか」としか言い様がありません。
肝心な部分がもやもやして終わってしまうのはすごくもったいないです。
■ エンディング
最後はノクティスが命を賭してアーデンを魂ごと消し去ります。
もちろん、ノクティスも死にます。
そして最後のシーン、ノクティスとルナフレーナは結婚したかのような描写で終わります。
おそらくあれは魂世界(そんなものがあるのかは不明)を描いたもので、「ノクティスとルナフレーナは天国でよろしくやってるよ」みたいな、スクエニが用意したせめてもの救いなのかもしれません。
いや、でもね、その魂世界を肯定してしまうと、死んだ父親とか執事のおじいちゃんとかの悲しみや怒りが一気に陳腐化してしまうんですよ。
「こっちで死んでも魂世界があるから」じゃあないんですよ、キャラクターの死を軽んじないでほしい。
まとめ
以上、ゲームを作れない凡人が偉そうに不平不満を吐いてしまいました。
でもこれは文句ではなく、あくまで感想の一環、プレイヤーの嘆きであるということでご容赦願います。(2回目)
総合的に僕はFF15が好きですし、とても惜しい作品だと思っています。
RPGにとって大切な「基本」を押さえていれば確実に傑作になり得た作品です。
これは感動ではなく悔しさの涙を誘うRPGでした。
開発に伴う諸事情を考えれば大変な苦労があったのもわかります。
本作に関わったすべての人たちに感謝を敬意を捧げつつ、これからもFFという素晴らしいアートフォームを作り続けてほしいと願っています。
ただしチャプター13、テメーはダメだ。
余談
これは持論ですが、DLCはストーリーに付加価値を与えるものであって、足りない部分を補完するものではありません。
100%を120%にするものであって、80%を100%にするものではありません。
グラディオラスの一時離脱、イグニスの失明、プロンプトの失踪など、DLC商法を前提としたストーリー仕立てだけはやってはいけないことだと思います。
そこに関しては残念な気持ちでいっぱいです。
でもアラネア姐さんは最高でした、ありがとうございました。
PS5を買いました
あけましておめでとうございます。
昨年末、運試しのつもりで応募していたゲオの抽選で見事に当たってしまい、我が家の大蔵大臣に内緒でやっていたこともあって、芸能人の謝罪会見のごとく深々と頭を下げて買わせていただきました。
嫁さん曰く、顔を上げたときの僕は目こそ申し訳なさそうだったが、口元は笑いをこらえ切れてなかったそうです。
ということで、約一か月遅れでPS5を手に入れたましたが、ファーストインプレッションをここに書き留めておこうと思います。
すでにPS5を手にした人たちも同じようなことを言っているので真新しさはないかと思います。
サイズ感
開口一番、でかい。
隣に置いてあったPS4Proと見比べてもはるかにでかい、体感的には一回りでかい。
とはいえ、我が家のテレビ台にはすっぽり収まったので、怪獣たちの襲撃に備えて横置きにしました。
PS5の荘厳な立ち姿が印象的だったので、横に寝転がったPS5の滑稽な姿が大好きです。
静粛性
いやはや、これがなかなかどうして、無音。
「静か」じゃないです、無音です。
唯一作動音がするのはディスクを挿入して読み込むときだけですね。
あとはもう何も聞こえない、息してる?と心配になるほど。
初期設定(ネットワーク)
特に書くことなし。
強いて言えば、ネットワーク(Wi-Fi)の設定に苦労しました。
自動検索でWi-Fiが表示されるものの、パスワードを打ち込んでも「ネットワークが弱いため接続できません」みたいなエラーが出て永遠につながりませんでした。
ひとまずオフラインで設定を進めて、ホームから改めてネットワーク設定を試みるも同じことの繰り返し。
仕方ないのでPS5を初期化して最初から設定やり直し。
というのを5回ほどやっていたら突然Wi-Fiがつながったので、それ以降は刺激せず今に至ります。
本当に我が家のWi-Fiが弱いのか、PS5の問題なのかは不明ですが、PS5はプレイ中にWi-Fiが切れるという不具合が確認されているので、もしかすると後者かもしれませんね
PS4との後方互換性
これは素晴らしいですね、ありがたい。
個人的にPS4の積みゲーもありますし、またPS5で遊んでみたいソフトもあります。
PSPlusに加入していれば、PSPlusコレクションなるもので過去の名作を無料で遊ぶこともできます。
これを一通り遊んでるだけで2021年の上半期が終わるレベル。
あと、(当たり前ですけど)PS4で使っていた外付けSSDがそのまま使えるのもうれしい。
PS5のソフトには外付けSSDが使えないため、ストレージを少しでも確保するためにはPS4のソフトは外付けSSDに避難させておくのが吉でしょう。
今後はPS5内にM.2SSDを増設できるようになるとのことですので、その日まではうまくデータ管理するしかなさそうですね。
ちなみに、PS4のソフトならPS4のコントローラー(DualShock4)もそのまま使えます。
グラフィック、フレームレート、ロード時間
PS5のソフトでこれらが圧倒的なのは言うまでもないですが、PS4のソフトでもしっかり発揮されます。
特にグラフィックに関して"PS4Pro ENHANCED"対象のソフトはそれが顕著です。
しかし、僕がもっと感じたのはフレームレートです。いわゆる「ぬるぬる感」。
一部あまり恩恵を感じないソフトもありますが、ほとんどがPC版かと思うほどぬるぬる like ローション相撲。
あとロードも速いですね、ゼロとまではいきませんが、ほんの数秒です。
そして一番怖いのは、PS4Proを買ったときも同じことを思った、ということですね……。笑
コントローラー(DualSense)
コントローラーの歴史はDualSense以前と以後に分けられる。
これが次世代、これが新世界、今「遊び」の常識が変わる……。
と言っても過言ではないくらい、これは素晴らしい発明だと思います。
グラフィックやフレームレート、ロード時間の大幅向上もPS5にとって重大な進化ですが、DualSenseもまた今までのゲーム体験を一気に過去のものとしてしまうほどの破壊力を持ちます。
コントローラーをここまでハイスペックにして大丈夫?故障しない?と不安になるほど。
ゲーム機においてコントローラーの故障はおそらく最も多い不具合の一つなので、DualSenseはそのようなことがないよう祈るばかりです。
ちなみに、DualSenseは一つ7,678円(税込み)です。ゲームソフトか?
ホーム画面
これに関しては慣れでしかないので悪く言うつもりはありませんが、今はちょっと違和感があります。
PS4がわかりやすいデザインだったのに比べて、PS5はそれぞれのアイコンを小さくし、ソフトを選択したとき背景に表示されるテーマが印象的です。
そういえば、売却するために久しぶりにPS3を起動したんですけど、あのホーム画面はやばいですね。
よくあれでGOサイン出たな、とびっくりするレベルで使いづらかったです。笑
PS5の話に戻すと、PS4で上部に表示されていた「お知らせ」やら「フレンド」やらが、PS5ではPSボタンを押すことで画面最下部に現れます。
最初は戸惑いますが慣れてしまえばこっちのものなので心配ご無用です。
トロフィー
PS5のトロフィー確認画面は縦一覧から横一覧になりました。
僕はトロフィーを気にしないタイプなので特に不満はありませんが、トロコン中毒の患者たちは改悪だと嘆いています。
一画面にトロフィーが数種類しか表示されず、取得条件も途中で切れてしまいます。
また、PS5はトロフィー獲得時にスクショと動画が保存される(設定でオフにできる)のですが、獲得したトロフィーを確認してもスクショと動画は表示されません。
このあたりは近いうちにアップデートで修正される可能性がありますね。
ブロードキャスト
これが結構変わりました。
ブロードキャスト(生配信)をやらない人、見ない人にはあまり関係ないですが。
※僕はYouTubeでしかやったことがないのでTwitchの場合はわかりません。
※PS4ではニコニコ動画でも配信できましたが、PS5ではYouTubeとTwitchの二択です。
まず、PS4では画面右側にコメント欄を表示するか、表示せずコメント読み上げにするか選択できました。
PS5では読み上げ機能こそあるものの、コメント欄は完全に撤廃されました。
配信者のプレイ画面では、コメントが来ると一時的にコメントが表示され、数秒後に自動的に消えます。
また、視聴者数も増減に合わせてポップアップで表示されます。
つまり、通常のお知らせと同じような感じです。
一方、視聴者の画面ではこれらのポップアップは表示されず、YouTube内のコメント欄でのみそれらを確認することができます。
配信者にとってのデメリットとしては、コメントを見逃した際、さかのぼって確認できません。
加えて、長めの文章は途中で切れてしまうので、全文を確認できません。
よって、ゲームをやりながらスマホやPCでコメント欄をちょくちょく確認する、という少々面倒な状況になってしまいます。
文章が切れてしまうのはアップデートで修正されるかもしれませんが、仕様そのものは変わらない可能性が高いので慣れるしかないでしょう。
終わりに
以上、取り急ぎ思ったことをばーっと書いてみました。
個人的に、PS3からPS4に世代交代したときはかなりの進化を感じました。
PS4からPS5はどうかと言うと、やっぱりこれも感動するんですね。
僕らはこの感動をあと何回味わえばいいのでしょうか……。笑
PS5のソフトもいくつか出ていますが、今後のラインナップにも期待が高まります。
とりあえずフロム・ソフトウェアは早くエルデンリn
余談
少し気が早いですが、PS6は出ないでほしいと思っています。
というのも、据置機のいらないクラウドゲーム(デバイスを問わないストリーミング)が当たり前になってほしいのです。
多くのゲーマーが「ゲームのNetflix」を待ち望んでいます。
PSNow, Stadia, xCloud, Lunaなどその兆しは少しずつ見えてきましたが、依然として主流とは言いがたい状況です。
以前、僕は「ゲームはテクノロジーと密接であり、常に進化を続ける飽くなきエンターテインメントである」といった旨の記事を書きました。
しかし、2021年現在、あらゆるコンテンツがストリーミングを主流としつつある中、ゲームだけは未だにフィジカル(もしくはダウンロード)を貫いています。
信憑性は定かではありませんが、ゲームのパッケージが7,000円だとすると、パブリッシャーの利益は4,000円程度であり、フィジカルはかなり利率のいい媒体だそうです。
パブリッシャーやデベロッパーの利益を今まで通り確保しつつストリーミングに移行するには高く厚い壁があるのだと推察されますが、音楽をはじめ漫画、アニメ、映画、その他多くのコンテンツも同じ壁を乗り越えているはずです。
ゲームも確実に新たなフェーズに入りつつあります。
いつでもどこでもデバイスを問わず容量を気にせず安定的かつ網羅的にゲームを楽しめる、それが当たり前になる時代が楽しみです。
ポジティブでつながりたい
僕にも毒づくのが面白いと思っていた時期がありました。
中二病に近い感覚ですね、端から見れば痛い以外ないです。
「歯に衣着せぬ物言い」と「攻撃的な物言い」は別物でした。
それと陸続きの話で、僕は基本的にネガティブを求めていません。
できることならポジティブなことだけ考えていたいです。
ここで言う「ネガティブ」をもう少し具体的に示すと、悪口や誹謗中傷、否定的なコメントを指します。
それも含めて言論の自由なので他人がそれを否定することはできませんが、好き嫌いの問題で、僕はそういう人が好きではないという話です。
たとえば、「○○の新曲よくない」とか「○○ってゲームつまらない」とか、よく見かけますよね。
僕も昔はそういうことを言っていました、身の程をわきまえず偉そうに。
これは極端な考え方ですけど、ネガティブを発信することはあまり意味を持たないんですよね。
「○○の新曲めっちゃいい」とか「○○ってゲーム面白い」だけ発信すればよくて、自分に合わないものをわざわざ言葉にする必要はないと思います。
ツイッターでいえば、僕のフォロワーにも口を開けば文句を言っている人がいます、そしておそらく彼にその自覚はないでしょう。
僕は「犬かわいい」「ラーメンおいしい」みたいなものを求めているので、「犬嫌い」「ラーメンまずい」みたいなものを見ると気が滅入ってしまいます。
別に『鬼滅の刃』が好きじゃなくてもいいんです、でも「鬼滅は好きじゃない、何が面白いのかわからない」なんて言わなくてもよくない?と思うのです。
一方で、たとえば"BlackLivesMatter"など、ネガティブなトピックだけど素通りできない問題もあります。
そういうものはしょうがないですし、僕自身も時と場合によってはコメントしています。
これは根底にポジティブが根ざしたものなので、前述のものとは性格が異なるという認識です。
また、落ち込んだとき不意に漏れてしまう後ろ向きな発言もしょうがないと思います。
これは防衛本能みたいなものですし、(あまり過度でなければ)他人を不快にさせるものではなく、場合によっては一種のSOS信号だと思っているので、傷ついてしまった人を否定するつもりはもちろんありません。
あとはテクニックの問題で、言い方を変えるだけで印象が変わったりしますよね。
単純に文句を文句として吐き捨てるのではなく、エピソードなどを絡めながら一つの面白い話(ネタ)に昇華できるユーモアのある人が僕は好きです。
幸いなことに僕の周りはそういう人が多いので助かっています。
人間、生きていれば日常の中でいやでもネガティブに見舞われてストレスを感じます。
それを日々の交友関係やSNSでも味わいたくはないし、味わわせたくもないのです。
それぞれの「好き」や「楽しい」をシェアして、ポジティブでつながりたいです。
もしネガティブになっている人がいたら、そっと励ましてあげたいです。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。
『Mortal Shell』は愛と憎しみの"ソウルライク"
はじめに
フロム・ソフトウェアが世界に誇る『DARK SOULS』シリーズに影響を受けた、あるいは強いオマージュを感じさせるゲームを俗に"ソウルライク"と呼ぶ。
"ソウルライク"ゲームは本家のアクションRPGにとどまらず、様々なジャンルに派生しているが、2D横スクロールのタイプが最も多い気がする。
しかし、今回紹介する『Mortal Shell』は、パッと見で本家と見間違うほど精巧に作られた3DCGのアクションRPGである。
こういう"ソウルライク"を待っていたのですごくうれしい。
一方、本作はCold Symmetryというインディーズ・デベロッパーの開発(日本版のパブリッシャーはDMM GAMES)であり、クオリティやバグなど多少の不安要素があるのも事実。
ということで、今回はそんな期待の新星『Mortal Shell』について話します。
大まかなストーリー
『DARK SOULS』シリーズ然り『Bloodborne』然り、フロム・ソフトウェアのゲームはよくわからないなりに全貌をつかむことはできる。
それがプレイヤーの考察をはかどらせ、"フロム脳"と呼ばれる患j……信者を生み出すくらい罪深いものだった。
しかし、本作は(故意的なのか)本当によくわからない。
石碑に刻まれた碑文やアイテムのテキスト、NPCの発言など抽象的な表現や意味不明な固有名詞ばかりで、終始よくわからない。
幸いなことに、僕は『DARK SOULS』シリーズに関してそれほどストーリーを重要視していないので、仮によくわからなくても十分楽しめる素養(?)はある。
要はゲームが面白ければそれでいい、そう割り切っている。
ゲームの進め方(流れ)としては、序盤の朽ち果てた塔に"シスター・ジェネーシャ"という火防女みたいなNPCと"老いた囚人"という捕らわれた巨人NPCがいて、彼らに言われるがまま「聖なる腺」を求めてダンジョンを攻略する、という感じ。
勘のいいフロム信者はお気づきだろうが、ご想像通りのストーリーである。
相変わらず自分のない主人公である。
基本的なゲームシステム
僕はとても好きです、下手すると『DARK SOULS』シリーズより好きかも。
この記事はこれから『Mortal Shell』をプレイする、もしくは悩んでいる人が読むものと思われるので、ここからは少し細かく説明します。
-
硬化
『Mortal Shell』最大のオリジナル要素として、硬化がある。
いついかなるタイミングであっても発動可能な一発限りの無敵モード。
ただ、その名の通り石のように固まるのでプレイヤーも動けない。
本作はガードがないため、攻撃を防ぎたければ硬化するしかない。
一度発動するとゲージがたまるまで数秒かかるため無駄打ちできず、タイミングは意外とシビアである。
この硬化とローリング、後述のパリィをうまく駆使することで、戦闘の立ち回りが全然変わってくるのだ。
-
装備(シェル)
本作では過去に倒れた戦士の遺骸(Mortal)を殻(Shell)のように身にまとって戦う。
作中、このシェルは4種類あり、それぞれ異なる特徴を持つ。
仕える者、ハロス
一番最初に出会うシェル、ご覧の通りステータスも標準的。
目立った特性はないが、硬化に関するアップグレードが多く、実は有能。
デザインも地味ではあるけど渋くて秀逸。
探求する者、ソロモン
いずれのステータスもハロスを上回っており、使い勝手のいいシェル。
ちなみに、「決意」とは後述の強化反撃や武器アビリティに必要なゲージ。
一方、アップグレードに関してはそれほど魅力的なものはない。
尊ばれる者、エレドリム
耐久性(HP)に全振りしたシェル、ビジュアルも圧倒的にかっこいい。
一方、スタミナが少ないのでプレイヤーの管理能力が求められる。
アップグレードすることで攻撃力の底上げも可能で、戦闘に不慣れなプレイヤーにおすすめ。
従う者、ティエル
これまた極端な、スタミナ全振りのシェル。
スタミナを制する者がゲームを制す、『DARK SOULS』シリーズに精通する者なら誰でも知っている。
アップグレードすることで走るときにスタミナが減らなくなったり、攻撃に毒効果を付与したりと、ある程度慣れてきたプレイヤーにおすすめ。
-
武器
武器もシェルと同じく4種類ある。
基本的には『DARK SOULS』シリーズを彷彿とさせるラインナップだが、本作オリジナル要素もあり、いずれもバランスよく作られている。
ちなみに、武器は"守護者ハダーン"と呼ばれるボスを倒すことで入手できる。
聖なる剣
最初のチュートリアルで渡されるスタンダードな直剣。
武器アビリティ(後述)によって武器が変形し、楔打ちのような一撃を繰り出す。
二段階目は、さらに敵を炎上させる。
くすぶる鎚矛
先端に火種を宿す、リーチの長いメイス。
武器アビリティによって先端が火炎をまとい、敵を炎上させる。
二段階目は、周囲を火炎によって爆発させる。
ハンマーとノミ
右手にハンマー、左手に毒を宿したノミを構える。
武器アビリティによってアクロバットな連撃を繰り出す。
二段階目は、さらにトリッキーなアクションになるが効果不明。
殉教者の剣
両手持ちの大振りもっさり特大剣。
武器アビリティによって刀身が冷気をまとうが、追加ダメージなど効果不明。
二段階目は、地面から無数の氷柱を発生させ、敵を凍結させる。
バリスタズーカ
本作唯一の飛び道具、一本装填型の弩砲。
攻撃力が高く、雑魚なら一発で倒せるし、強敵も吹き飛ぶ。
-
消費アイテム
本作はアイテムを実際に使ってみないと効果がわからないという、恐ろしい仕様になっている。
また、「熟知度」というものがあり、使い込むことでさらに詳しい効果やテキストを知ることができる。
みんなにも同じ怖さを味わってもらいたいので説明は省略する。
あと、拠点となる朽ち果てた塔の裏側に商人がいるので、そこでアイテムを購入することもできる。(彼の飼い猫?をなでることもできる)
-
回復方法
『DARK SOULS』シリーズにはエスト瓶というものがあり、セーブポイントに触れれば無限に使える心の支えがあった。
しかし、本作にこういったアイテムはなく、ウェルトキャップという赤いキノコ(消費アイテム)が主たる回復手段となる。
このウェルトキャップはフィールド内に自生しており、収穫から5分後に再び収穫できるため、序盤は集めまくったほうがいい。
そのほか、『DARK SOULS』シリーズよろしくパリィも存在し、これが成功すると強化反撃という技をお見舞いでき、同時にHPを回復することもできる。
これは『Bloodborne』の内臓攻撃に通じるものがあり、攻撃は最大の防御といった感じだ。
あと、一回は死んでも大丈夫。
一度HPがゼロになると強制的にシェルから剥がされて丸裸になる。
この状態で再びシェルを身にまとえばHPは全回復する。(攻撃されると即死)
そして、もう一度HPがゼロになるとゲームオーバーとなる。
なお、ゲームオーバーになるとそれまでに獲得した"ター"(DARK SOULSの"ソウル"と同義)を失うため、取り戻すためには死んだ場所まで回収にいく必要がある。
-
アップグレード
本作にはレベルアップという概念はなく、『DARK SOULS』シリーズのようなステ振りもない。
その代わり、身にまとうシェルのアップグレードを行う。
これは獲得した"ター"と"一瞥"(DARK SOULSの"人間性"に近い)を消費する。
なお、シェルそれぞれにアップグレードの項目は決まっているため、プレイヤー独自の育成要素はない。
武器のアップグレード
武器もアップグレードすることができる。
4種類それぞれに特殊アイテムが2つ用意されており、それに応じて武器アビリティ(特殊技)を会得できる。
また、「焼き入れ用酸」という消費アイテムを使うことで、最大5回まで攻撃力をアップできる。
この「焼き入れ用酸」は一周で10個しか入手できないため、一周目で最大強化できる武器は2種類までとなる。
なお、各ダンジョンのボスを倒すことで得られる「聖なる腺」を"老いた囚人"にささげることで、新たな強化反撃を会得することもできる。
総評(というか感想)
まずグラフィックがきれい!インディーズとは思えない。
フィールド構成に差異あれど、本家と見比べても遜色なし、とさえ思える。
以下の記事によれば、たった15人の開発者によって制作されたとのこと。
粗さはあるにせよ、部分的にはAAAタイトルにも匹敵するクオリティがあり、そんな小規模スタジオで制作されたとは思えない。
あと、当初心配していたようなバグの被害に遭うことはなかった。
しかも、そこかしこに見て取れる"ソウルライク"要素から、本家をさぞかしリスペクトしてるのかと思いきや、以下の記事によれば、開発者はこのジャンルに憎悪を抱いていて、『DARK SOULS』シリーズをクリアしたこともないという驚愕の事実。
言われてみれば、"ソウルライク"への愛(?)と憎しみを感じるトータルデザインにも思えて妙に納得できてしまう不思議……。
キャラクターの操作性については、本家と比べればもっさり感は否めない。
最初は自分の勘が悪く死にまくったが、慣れてしまえばこっちのもの。
これはこれで悪くないと思えるし、僕はネガティブな意見はない。
だからこそ、いざというときの硬化が真価を発揮するのである。
僕のプレイ動画で少しでも操作性が伝わればうれしい。
中ボス撃破! #MortalShellhttps://t.co/nXLOFLtVut pic.twitter.com/wNbi1WGKDs
— 🈂️ラミ (@salamipizzadog) 2020年9月21日
パリィ(強化反撃)にバリエーションがあるのも好き、どれもかっこいい。
ネット上では「パリィ判定がシビアすぎて難しい」という意見も目にするが、アップデートにより改善されたようで、僕は特に不満はなかった。
あと、飛び道具のバリスタズーカの挙動がいちいちかっこいい、完全にロマン武器。
Oof pic.twitter.com/trIxguGdLm
— Mortal Shell (@MortalShellGame) 2020年9月19日
なお、本家のようなオンライン要素はないが、NPCイベントは少しだけある。
序盤マップの端っこに座り込んでいる"袋頭"に、エレドリムのシェルを装備した状態で要求されるアイテムを渡すと謎エンディングが見られる。
また、離れたダンジョンに兄弟のNPCがいて、弟にハロスのシェルを装備した状態で話しかけるとイベントが進行する。(エレドリムのシェルを装備した状態で話しかけると殺害する選択肢が現れる)
ボスはそれぞれ特徴的な動きと高い攻撃力を持ち、いずれも第二形態まであるので、習性を見定めるまでには何度か死ぬことは覚悟したほうがいい。
全体的なボリュームとしては、拠点となるフォールグリム、「聖なる腺」のために攻略するダンジョンが3か所、そしてラスボス、という感じなのでちょっぴり物足りない人もいるだろう。
僕も自称ゲーマーではあるが、限られた時間で少しずつプレイするタイプなので、正直ちょうどいいボリューム、というか値段相応。
ちなみに、僕のクリアにかかった時間は約13時間でした。
周回プレイも用意されていて、二周目は強くてニューゲームに加えて武器を10段階までアップグレードできる。(でも敵の耐久性も増えるので結局トントン)
なお、トロコンのためには、「店で50,000ター消費する」とか「一度もシェルと結合せずダークフォーム(ほぼ丸裸)でクリアする」など、それなりに過酷な条件が待っている。
いずれにしても、『DARK SOULS』シリーズが好きなプレイヤーにはおすすめだし一見の価値あり。
この手の"死にゲー"でしか体感できない緊張感や達成感をうまく落とし込んでいると思うし、お薬が足りなくなってきた患者の方にはもってこいです。
お世話になった攻略サイト
まず一つ目、こちらはマップも貼ってあってとても参考になりました。
二つ目はこちら、消費アイテムの効果やNPCイベントが書いてあって助かりました。
xn--zck9awe6d820vk6qg9be46k.com
最後にこちらの動画、各種アップグレードに必要なアイテムの場所を教えてくれました。
お買い求めはこちら
PlayStation Storeだと4,378円、Epic Gamesだと3,080円で購入できます。
さあ、君もフォールグリムに降り立ち、「聖なる腺」を求めて小旅行に出かけよう!
ゲームの面白さを言語化してみた
僕はゲームが好きです。
幼少期からずっと続けている唯一の趣味です。
もっと言うと、僕はゲームをするのが好きです。
つまり、僕は好きなゲームを遊んでいる時間が好きなのです。(そりゃそうだ)
世の中には手あたり次第ゲームをプレイする雑食の怪物みたいな人も存在しますが、僕は限られたお金と時間の中で、好き(or好きそう)なゲームを厳選し、なるべく積みゲーを生まないよう努力しています。
話が逸れてしまいましたが、今回はゲームの魅力について考えてみました。
僕は漫画、アニメ、映画、音楽など、一般的な娯楽も人並みには嗜みますが、ゲームに関しては特別な気持ちを抱いています。
しかし、これの正体が長らくわかりませんでした。
なぜ僕はこんなにもゲームが好きなのか、なぜ飽きずに続けられているのか、うまく説明できませんでした。
それが最近、様々なゲームクリエイターのインタビューやライムスター宇多丸のラジオを見聞きすることで、一つの言語化に成功しました。
ゲームとはインプットとアウトプットがそれ一つで完結する、とてもクリエイティブな娯楽である。
文字にするとすごく当たり前で、お前そんなこと言うためにブログ書いたのかと思われるかもしれませんが、僕にとっては大きな発見だったのです。
漫画もアニメも映画も音楽も、クリエイターが制作したコンテンツを一方的に享受(インプット)するだけのものです。
もちろん、それを摂取した後、今度は自分で絵を描いたり、映像を撮ったり、曲を作ったりと、二次的創作(アウトプット)は世にあふれています。
しかし、ゲームは違います。
"クリエイターが制作したコンテンツ"という出発点こそ共通していますが、ゲーム内のあらゆる「情報」をインプットし、今度は同じゲーム内でそれらを駆使した「プレイ」という形でアウトプットしているのです。
また、これは同じゲーム内でしか通用せず、違うゲームを起動すればまた新たなインプットとアウトプットが求められます。
こういうタイプの遊びって探してみてもあんまりないんですよね。
例えば『スーパーマリオ』だったら、ピーチ姫がクッパにさらわれマリオが助けに行きます。
クリボーたちが道を阻み、ダンジョンは複雑になり、マリオはその問題をクリアしなければ先に進めません。
いずれも設定であり、プレイヤーはこれを「情報」としてインプットします。
ここではマップもアイテムも敵のステータスも、すべて「情報」でしかありません。
今度は、プレイヤーがその「情報」を整理しながら、頭を使って自分のやり方でステージをクリアしていきます。
それは三者三様で、それぞれが「プレイ」という名のアウトプットです。
そして、これが『星のカービィ』に切り替わると、また別の「情報」を取り込み、また別の「プレイ」が求められ、『スーパーマリオ』で得られた体験は(本質的につながっていても)あまり意味を持ちません。
以上のように、ゲームとはその世界、もっと言うとゲーム画面の中ですべてが完結する、すごく面白い遊びなんですね。
第三者から見ればコントローラー握って画面にかじりついてるだけなので少し異様な光景ではありますが、僕としてはすごくクリエイティブな発明だと思います。
MMORPGなんてのはその最たるもので、よく言われますが"そこにもう一つの人生がある"ような、インプットとアウトプットに加えて他者との交わりがありますから、マルチ系はリアルそっちのけで遊んでしまうわけです。
ところで、ゲームやってるときに使ってる脳っていつも使ってない部分な気がしてドーパミンめっちゃ出てる感覚ありません?ありませんか、そうですか。
余談ですけど、僕は将棋が好きで、将棋もインプットとアウトプットが盤上だけで完結しますね。
対戦相手が人間だったりCPUだったり、意外とゲームと似ています。
さて、なぜ僕はこんなにもゲームが好きなのか、なぜ飽きずに続けられているのか、それがやっとわかりました。
それはインプットとアウトプットがそれ一つで完結するクリエイティビティに惹かれ、またゲームごとに異なる体験が待っているワクワク感が理由でした。
新しいソフトを買って初めてオープニングが流れてメニュー画面が表示されたときの「これから始まるんだ……!」みたいなドキドキは幼少期から変わりません。
シリーズものにはシリーズものならではの楽しみがありますしね。
以前、僕の敬愛するゲームデザイナーの小島秀夫氏が、インタビューでこんなことを話していました。
映画も本もマンガも、僕が物心ついた頃にはフォーマットがすでに決まっていましたから。映画ならだいたい2時間くらいの尺で、その中に起承転結といった構成がある。できれば最初の15分で大きな爆破があったほうがいい、とか(笑)。
今はゲームにもフォーマットがあります。RPGなら全体のプレイ時間はこのくらいとか、ザコ敵とのバトルが続いているからそろそろボス敵が出てくるな、とか。そういう文化で育ってきた若いプレイヤーやクリエイターは、どうしてもそれを意識してしまうでしょう。
実際、小島秀夫氏(コジマプロダクション)が制作した『DEATH STRANDING』は、そんな誰が決めたわけでもないフォーマットを見事に崩した傑作でした。
このように、"当たり前"を逆手に取ったゲームもいずれ世に現れるでしょう。
また、この業界は技術の進歩と密接なので、次世代ハード然りゲームのクラウドサービス然り、時代が進むにつれてゲームの在り方すら変容していきます。
この世界はまだまだ面白くなりますね。
ゲームはこれからもずっと僕を楽しませてくれる、好きでいさせてくれる、そう確信した次第です。