salamipizzablog

salamipizzablog

大丈夫、世界はまだまだ面白くなる

愚直なまでにリアルを追求したゲーム『Metro Exodus』

ネットでたまたま見かけて、プロモーションビデオに心奪われ、勢いで購入した『Metro Exodus』、想像以上に素晴らしいゲームで感想を綴らずにはいられなかったので書き殴る。。。

f:id:salamipizzadog:20190409154248j:plain

『Metro Exodus』ってなんぞや

核戦争後のモスクワを舞台にしたドミトリー・グルホフスキーの小説を原作とする『Metro 2033』から続くシリーズの三作目。

f:id:salamipizzadog:20190419163756j:plain

www.spike-chunsoft.co.jp

先にFalloutシリーズをプレイしている人間からすると既視感の強い設定だが、プレイすればわかるがバックグラウンドやゲームシステムなど、Falloutのそれとは全く異なる。

とはいえ、僕もMetroシリーズは本作が初めてで、事前予習もゼロの状態で臨んだがとても楽しめたし、過去作を知り尽くしていればもっと世界観に没頭できただろう、と思う。

f:id:salamipizzadog:20190419164219j:plain

過去二作品は『Metro Redux』として一本に再構築されているため、そちらからプレイするのもありだ。

www.spike-chunsoft.co.jp

シングルキャンペーンはいいぞ

チュートリアル完了後、「あとはお前の自由だ!好きに生きろ!」みたいなオープンワールドゲームが跋扈する中、着実にシングルキャンペーンを貫くゲームの美しく崇高なことよ。

これは人それぞれあると思うが、『Fallout 4』みたいな膨大な自由度を誇るゲームは大味になりがちで、満喫するにも体力を使うし、そこに作業感が邪魔すると一気に飽きてしまう。

『Metro Exodus』はシングルキャンペーンと謳いつつも、決してオープンワールド要素がないわけではない。

本作はメトロと呼ばれる地下鉄エリア(過去に作品の舞台)を脱出し、オーロラ号と名付けた蒸気機関車に乗り込み、放射能汚染されていないユートピアを探し求める旅。

その旅路で、大河の流れる湿地帯、過酷な環境が襲いかかる砂漠、緑り豊かな渓谷などを通ることになるが、それぞれが小さなオープンワールドとなっており、探索や冒険の醍醐味もしっかり用意されている。

f:id:salamipizzadog:20190419164309j:plain

f:id:salamipizzadog:20190419164416j:plain

f:id:salamipizzadog:20190419164447j:plain

とにもかくにも人間臭い

オーロラ号の旅路に見る人間模様はゲームとは思えないほど人間臭い。

道中、絆を深めた仲間たちと共闘したり、酒を飲んだりギターを奏でたり、そうかと思えば最愛の妻が攫われたり病に罹ったりと、非常に地に足のついたストーリー構成になっており、本当に自分がアルチョム(主人公)になったかのような没入感を味わえる。

f:id:salamipizzadog:20190419164624j:plain

f:id:salamipizzadog:20190419164539j:plain

f:id:salamipizzadog:20190419164551j:plain

f:id:salamipizzadog:20190419164608j:plain

f:id:salamipizzadog:20190419170521j:plain

f:id:salamipizzadog:20190419165456j:plain

そして、仲間同士の会話がすごい。

マジでこれ永遠に続くんじゃないかと心配になるくらいアルチョムそっちのけでずっと話している。

一見すると容量の無駄遣いにも見えるが、これがこのゲームの持つ圧倒的人間臭さを演出している。

愚直なまでに追及されたリアル

本当にリアル、何もかもがリアル。

「グラフィックに全振りしたゲーム」なんて揶揄されたりもするが、あながち間違っておらず、実際めちゃくちゃ綺麗だ。

f:id:salamipizzadog:20190419165055j:plain

f:id:salamipizzadog:20190419165124j:plain

f:id:salamipizzadog:20190419165149j:plain

これをPS4 Proや相応のスペックを有するPC、そして4Kモニターでプレイすればさぞかし綺麗だろう。

残念ながら僕はPS4 Slimなのでその点は諦めたが、それでも十分に美しい。

(ていうか、たぶん僕の目が4K未対応なので、正直そんなに違いがわからない。)

また、これはFPSゲームであるが故の宿命なのか、バンバン撃ち合うような激しいFPSゲームたちと比較されてしまい、「操作性最悪」なんてネガキャンされたりもする。

違うんだ、違うんだよ。

はっきり言って、本作の操作性に文句を言う奴は何もわかっちゃいない。

前置きのとおり、どこまでもリアルを追求しているわけで、それはアルチョムの一挙一動にも宿っている。

放射能汚染がひどい場所ではガスマスクなしでは生きられないし、インベントリだっていちいちリュックサックを下ろす動作が入るし、武器や防具も汚れれば性能が落ちるから整備しなきゃならないし、核戦争後の世紀末にそんな都合よく弾薬や素材が手に入るわけもないし。

f:id:salamipizzadog:20190419164753j:plain

f:id:salamipizzadog:20190419164704j:plain

要するに何においてもまどろっこしい。

だが、それがいい

それこそまさしくバーチャルリアリティそのもの。

こういうゲームを待ってたんだよ。

f:id:salamipizzadog:20190419165636j:plain

f:id:salamipizzadog:20190419165655j:plain

そして、アルチョムはチャートが切り替わる合間での語り以外は一言も話さない。

これに関しては前述のリアリティと相反するものだが、そのおかげで下手に主人公に引っ張られる感触がなく、あくまで主体はプレイヤー自身であるような感覚を与えてくれる。

仲間同士の会話の作り込みがすごい、という話をしたが、これは各ステージにも同じことが言える。

マップ構成に始まり、廃墟の佇まい、中に散らばるオブジェの数々、戦争前に人の暮らしがあった形跡などなど。

これらの恐ろしいまでの作り込みが、「核戦争後のロシア」という僕らからすれば想像でしかない世界に強烈な説得力を持たせている。

f:id:salamipizzadog:20190419170415j:plain

f:id:salamipizzadog:20190419171407j:plain

f:id:salamipizzadog:20190419171525j:plain

f:id:salamipizzadog:20190419171555j:plain

f:id:salamipizzadog:20190419171622j:plain

バグとスペック

オートセーブによる弊害を進行不能バグなどと呼ぶ輩のせいであらぬ言いがかりをつけられているが、その辺は自分で上手く管理することでなんとでもなる。(実際に僕がそうだった。)

また、PS4 ProやPCじゃないとスペック不足なんて言われたりもするが、実際に僕はPS4 Slimだったけど特に問題なかったし、前述のとおりグラフィックにも満足している。

まとめ

自分の乏しい語彙力と文才ではこのゲームの素晴らしさを十二分に伝えきれないのが悔しいところ。

FPSが苦手で過去作未プレイの僕でも楽しめたのだから、誰にでも胸を張っておすすめできる。

『ニューゲーム+』という新モードも実装され、周回プレイにも一層深みが増した。

また、DLCもリリース予定(エキスパンションパス発売中)となっているため、そちらへの期待も募るばかりだ。